第170回「芥川賞・直木賞」候補作決定 NEWS・加藤シゲアキが2度目の候補に
日本文学振興会は14日、「第170回芥川龍之介賞・直木三十五賞」の候補10作を発表。NEWSのメンバー・加藤シゲアキ(36)が『なれのはて』で「直木賞」2度目の候補となった。 【写真】『第170回直木三十五賞』候補作には万城目学も 加藤は2012年に『ピンクとグレー』で作家デビュー。NEWSのメンバーとして活動しながら作家として執筆を続け、2020年に『オルタネート』が第164回直木賞の候補となった。『オルタネート』は第42回吉川英治文学新人賞受賞、第8回高校生直木賞を受賞した。
このほか芥川賞の候補は、安堂ホセ氏(29)の『迷彩色の男』、川野芽生氏(32)の『Blue』、九段理江氏(33)の『東京都同情塔』、小砂川チト氏(33)の『猿の戴冠式』、三木三奈氏(32)の『アイスネルワイゼン』の5作。川野氏は初の候補入り。安堂氏、九段氏、小砂川氏、三木氏は2度目のノミネート。 直木賞の候補は加藤のほかに、河崎(崎=たつさき)秋子氏(44)の『ともぐい』、嶋津輝氏(54)の『襷がけの二人』、万城目学氏(47)の『八月の御所グラウンド』、宮内悠介氏(44)の『ラウリ・クースクを探して』、村木嵐氏(56)の『まいまいつぶろ』で、計6作。嶋津氏と村木氏が初の候補入り。河崎氏が2度目宮内氏が4度目(ほか芥川賞が2回)、万城目氏が6度目のノミネートとなった。
両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。
選考会および授賞作発表は1月17日に実施。受賞者が都内および近郊在住の場合、発表当日に共同記者会見が行われる。地方もしくは海外に在住・滞在の場合はZOOMでの会見予定。贈呈式は2月22日に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が贈られる。
■第170回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)※作者五十音順・敬称略
安堂ホセ『迷彩色の男』(『文藝』秋季号)
川野芽生『Blue』(『すぱる』八月号)
九段理江『東京都同情塔』(『新潮』十二月号)
小砂川チト『猿の戴冠式』(『群像』十二月号)
三木三奈『アイスネルワイゼン』(『文學界』十月号)
■第170回直木三十五賞 候補作(出版社)
河崎(崎=たつさき)秋子『ともぐい』(新潮社)
嶋津輝『襷がけの二人』(文藝春秋)
宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』(朝日新聞出版)
村木嵐『まいまいつぶろ』(幻冬舎)
■選考委員
【芥川賞】 小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一
【直木賞】 浅田次郎、角田光代、京極夏彦、桐野夏生、高村薫(高=はしごだか)、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき ※11月24日に亡くなった伊集院静さんも選考委員を務めており、今回は8人での選考となった。 ※五十音順・敬称略